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魔法陣使い#12

第12話「影法師(中編)」

宇宙に浮かぶ円盤都市コズモス。
ここに住む女の子たちの物語。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「おい!魔法陣使い!」
「え、あ、はい!」
わ!ゴーグルの人だ!
「ちょっと車両の先頭で避難してろ!」
え、避難って…何か分からないけどヤバそ!
わたしは急いで列車の前側に向かった。
ガコンッ
軽く揺れたかと思うと連結部分から向こうが外れてどんどん小さくなっていった。
「ようし、これで多少手荒いことをしても問題ないぞ」
いや、問題だらけですよ!
この人、これから何するつもり?
「魔法陣使い!バグズの真上の天井に
穴を開けられるか?」
「あぁ、はい!」
サーキットリーダーに『扉(ゲート)』をセット。
『魔法陣(サーキット)自動詠唱(ロード)』!!
「ありがと!」
ゴーグルの人はそう言うといつものより大きめの機械を構えた。

「離れてろ!」
やっぱりヤバい雰囲気。
慌てて車両のはじっこに逃げた。

次の瞬間、ゴーグルの人の構えた機械がまぶしく光ってバグズを包みこんだ。

バグズの体にキラキラと光る小さな破片が降りかかってる。

「あ、効いてる!」

最初は暴れていたけど、そのうちバグズは小さくなって最後には魔法陣に戻ってしまった。

これが『聖銀(ミスリル)』の力?
「どうやら上手くいったようだな」
ゴーグルの人がバギーを降りて中に入ってきた。

魔法陣を拾い上げてその能力を確認した。
「『走査(スキャン)』と『送信(センド)』か」

このバグズが人を自分の体を取り込んでたのって『走査(スキャン)』してたのか。

そして『送信』ってことは…

「このバグズを操ってた魔法陣使いは別の場所にいるようだな」

ゴトン。

「停まった?」
「ここは…?」
ホームのディスプレイには『建立記念公園前』と表示されている。

「どうやらここにバグズの魔法陣使いがいるようだな」

『建立記念公園』。
この大型宇宙船に街が作られたことを記念して作られた公園だ。
傾斜のある土地にあることから、高台公園と呼ばれている。

公園の真ん中辺りに人影?を見つけた。
「あの…」
「うん、アレがそれらしいな」
まだはっきりと姿は見えない。
「何をしてくるか分からない、
用心して近づくぞ」
「はい」
ゴーグルの人に言われた通り、右と左に分かれてバグズに近づく。

魔法陣を使うバグズ。
今までと違うってことだけで余計に緊張してしまう。

ゆっくり、少しずつ近づく。
バグズはまだ何もしてこない。
人影。
ちょっとひょろ長い。

公園のライトで影になって見えなかった姿が、少しずつ見えてきた。

あれ?私?
私の姿だ!?

あの髪型、あの顔、あの服。
ちょっとだけ背高のスレンダーボディ。
確かにわたしだ。

表情だけがわたしがした事のないような、何を考えてるのか分からない気持ちの悪い笑顔を浮かべてる。

なんで?なんで?

ひょっとして最初に魔法陣が暴走(原因はわたし…)した時にわたしとすれ違った影みたいなやつ???

自分の姿なのに鏡で見てる時とは違うヤな感じ。
どんどん不安な気分になってくる。

「ミツケタ、ミツケタ…」
私の顔したバグズがなんか言ってる。
ヒィ~!

「う?人間…なのか?!」
え、あれ?ゴーグルの人が思った以上にキョドってる。

「ゴーグルさん!」
「ゴーグル…?私のことか!私の名はー…まあいい、なんだ!」
「あれはバグズです!!」
「そう、なのか?」
「人の格好をマネしてるんです!」
「『複製(コピー)』のバグズか」
「多分!」
「多分って、大丈夫なのか?いくら私の武器が対バグズ用でも当たれば幾分怪我するぞ」
「大丈夫です!バグズってことだけは保証します!(本人がここだから)」
「魔法陣使いの勘か?まあいい、それなら遠慮なく一発入れておくぞ!」

ゴーグルの人がさっきの物騒な機械を『複製』バグズに構える。

パァーンッ!
辺りが明るくなって『聖銀(ミスリル)』がバグズの周りを包み込む。

ビュウッ!
!?

ゴーグルの人の機械から放たれた『聖銀(ミスリル)』が急に吹いた風に巻き込まれて辺りに散り散りになってしまった。

「風!」
「いやこれは魔法陣の効果だ!」

『疾風』?
この魔法陣は私がもっているハズ。
これも『複製(コピー)』ってこと?

「アナタハイラナイ…」
バグズの周りのガレキがフワフワと浮き上がった。

「あれは『浮遊』?」
今度は浮いていたガレキが『疾風』の流れに乗ってくるくる回転し始める。

ブンッ!
たくさんのガレキがゴーグルの人に向かって飛んでゆく!

「危ない!『障壁(ブロック)』!!」
慌てて魔法陣で壁を作る。

「大丈夫ですか?!」
「くっ魔法以外での攻撃とは!」
「魔法以外?」
「私の着ている対魔法用のスーツは、物理攻撃にはさっぱりなのだ!」
あれ?このタイミングでボケるって、意外に天然さん?

ブンッブンッ
そんなことも言ってられない。
次々にガレキが飛んでくる。
なんとかしないと!

攻撃が効かない。
悩んでる間にブロックが徐々に壊されてゆく。
「イラナイ、イラナイ」

「グゥッ」
ノノンさんにダメージ!
「大丈夫ですか?!」
「ゴーグルに当たっただけだ、大したことはない!」

このままではバグズに取り込まれてしまう…どうすれば?

『複製(コピー)』の目的は、オリジナルを正確にコピーすること。

最初にわたしをコピーした時、時間がなくて影しかコピーできなかった。

それで完璧になるため色んなものを自分に詰め込んでいたのかも?


「ゴーグルさん!」
「なんだ?」
「わたしを信用してくれますか?」

(第12話終)
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