FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

魔法陣使い#06

第06話「飛翔」

宇宙に浮かぶ円盤都市コズモス。
ここに住む女の子たちの物語。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

じーっとこれまで回収してきた魔法陣を見ている。

「メグミちゃん、どうしたんだい?
そんなに真剣に魔法陣を見つめて」
「魔法陣を組み合わせて何か出来ないかなって考えてました」
「はは面白いね、この間も『浮遊』の魔法陣を上手く使ったんだっけ?」
「はい、せっかくなんだからもっと使い方を工夫したいです、例えば…」

『浮遊』と『旋風』を組み合わせて今度こそ空を飛びたい!

「どうですかー?」
「面白そうだね、だけどどうやって飛ぶつもりだい?」
「それはこれから考えます!」
「ははは、試すのはいいけど怪我しないようにね」
「はい、任せておいて下さい!」

「それじゃあ魔法陣の活用法は、ここまでにしておいて、最近のバグズの噂をまとめてみたよ、これを見て」

大家さんの端末のモニターにこの辺りの地図が表示されている。その上に何箇所か丸印が描かれている。

ここ最近のバグズと思わしき事件の発生地点だ。

駅前、公園、ショッピングモール、人が集まっている場所が多い?

「目撃されている時間帯は夕方が多いみたいだね」
「昼間は眠ってるんでしょうか」
「魔法生物というものは、そういうものなのかも知れない」
「強い光に弱い、とか?」
「うん」
やっぱりバグズって幽霊・妖怪っぽい。

「それで他に何か探すのに役に立つものはないかと祖父の資料を探してみたんだけど、こんなのを見つけたよ」

手のひらに収まるくらいのサイズの丸いケースの中に小さな宝石が入っている。
その宝石は矢印状の板の上に乗せられ真ん中で回転するようになっていた。

「これコンパスですか?」
「そう、魔力に反応するバグズ探知器さ」

中の矢印はわずかに揺れるだけで、どこも指してないようだ。

「バグズの行動が活発になったら反応するようになるはずだよ」

大家さんは私に探知器を渡してくれた。
「これで今までよりバグズ探しがラクになるといいんだけど」

次の日の放課後、セイラに抱きつかれながら『浮遊』と『旋風』の上手な利用法を考えた。

「セイラ、浮いてるものを自由に動かす方法知らない?」
「今日は一段と不思議な質問をされますわね」
セイラが私から離れて端末に向かった。
さすがにどう検索したらいいか悩んでるようだ。(そりゃそうだ)

「宇宙船の姿勢制御スラスタみたいなものでしょうか?」
「スラスタ?」
「はい、宇宙港で宇宙船が着岸する直前にプシューって吹き出しているあれです」

あぁ、あれか。
子供の頃、親に連れられて宇宙港に行った時、宇宙船が珍しくて飽きずにずっと見ていたことを思い出した。

「あれって姿勢制御してたんだ」
「はい、ジャイロや重力コントロールも使用しますが最後の微調整は人の目と手でスラスタを操作するそうです。

以外と職人技の世界なんだな。

「なるほど参考になった、ありがと!」
「先輩に喜んでもらえて嬉しいです!」

すっかり話が脱線してしまった。
魔法陣、魔法陣。

「それでこの間、立ち入り禁止区域に出入りしていたヒトのことなんだけど」
「はい、調べてみました、端末からの情報検索では見つからなかったので、父のツテを頼り探ってみました」

え?何それ?話が大げさになってきた?

「フューリー家は、地元の名士なのでご家族の情報もある程度は、知る事ができるのですわ」

個人情報が隠しきれないとかお金持ちは大変だなー。
それにしても情報源がさすがお嬢様。

「附属大学に通われているのは、フューリー財団の後継者候補の一人、ノノン・フューリーさんだそうです」

「へえ、やっぱりこの学校の学生だったんだ」

「今年で20歳とのことなので、私が見かけた方に間違いないと思います」

「何とかこの人と知り合いになれないかな、そうしたら立ち入り禁止区域の本も読み放題なのに」

「メグミ先輩はストレートですね」
「あれ?なんか変だった?」
「いいえ、そんなメグミ先輩が大好きです!」
また抱きつかれた。

「それじゃもうちょっとノノンさん?のこと調べてもらえるかな?」
「はい!喜んで!では新しい事が分かりましたら、ご連絡します」
「ありがと!」

私は下宿先に戻り、急いで屋根裏部屋に行った。
部室で聞いた『スラスタ』を試すのだ。

サーキットリーダーを手に取り、魔法少女に変身してからの
「魔法陣『浮遊(ゼログラビティ)』!
『旋風(サイクロン)!』」

サーキットリーダーが魔法のホウキっぽく変形した。(イメージって大切だ)

一番最初の失敗した時のことを思い出して、ちょっとためらったけど思い切ってまたがってみる。

フワッ
あ、この感じ。
低重力ルームと同じだ。

ほうきが浮いているんじゃなくて、私も一緒に軽くなってるんだ。

この感覚なら経験済み。
なんとかなりそう!

ほうきの柄をぎゅっと持って下側のスラスタに意識を集中する。

プシュッ
浮いた!
というより上に移動した、なのかな。
上下左右のスラスタを細かく噴射してバランスをとる。

宇宙船がやってたのはこれかー。
幼い頃のことを思い出して懐かしい気持ちになった。

少しずつ少しずつスラスタをふかして動きを見る。

だんだんとコツがつかめてくる。
そろそろ大丈夫かも。

前進後進上昇下降、そして思い切って一回転!できたできた!

「ミッドノールさん!できました!」
「すごい上達っぷりじゃないか!!」

この間はバランスを取ることも難しかったけど。今回は大丈夫!あぁ屋根裏部屋しか飛び回れないのがもどかしい。

「ねえミッドノールさん、このまま外に飛び出してもいいですか?」

「あ?えーと」
さすがに止められた。

「まずはここで十分練習して、いざという時に万全な状態にしておこう!」
なんか上手く誤魔化されたような気もするけど、『旋風』バグズの時の練習のことを思い出して、素直に大家さんの言う通りにしておこう。

なんだかバグズが出るのが楽しみになってきてしまった。

いけないいけない!
なるべくバグズが出ないことを祈らないと!

…この後、こっそり下宿を抜け出して空を飛んでしまった。最高にいい気持ち!!

(第06話終)
スポンサーサイト
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL

プロフィール

POP.OFF

Author:POP.OFF
FC2ブログへようこそ!



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。