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魔法陣使い#03

弟03話「友達と後輩」

宇宙に浮かぶ円盤都市コズモス。
ここに住む女の子たちの物語。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

『浮遊』の魔法陣を回収したあと、そそくさと下宿先に戻った。

「ミッドノールさん、
ただいま帰りましたー!」
「おかえり、メグミちゃん」

「ミッドノールさん!出ましたよ!」
「え、なに何?」
早速、さっきのことを話した。

「ええ!もうバグズに遭遇したのかい?!」
「はい」
「それで大丈夫だったかい?」
「はい、なんとか」
「ふう、良かった」
バグズの話で大家さんの顔が一瞬こわばったが、私の答えを聞いて安心したようだった。

「念のためメグミちゃんにリーダーを持っておいてもらって良かったよ」

「はい、それでこれがその時の魔法陣です」
「ありがと!これは…『浮遊』の魔法か、メグミちゃん良くやったね!まずは怪我もなくて良かった!」

「それでその魔法陣なんですけど」
「うん?」
「『浮遊』ってことは空を飛べることですよね」
「あぁ、そうかも知れないけど…」
「試してみません?」

「うーん…」
大家さんはちょっと迷ったようだったが、やはり好奇心には勝てなかったみたいだ。
「それじゃちょっとだけ試してみる?」
「はい!」
そうこなくっちゃ!

「魔法陣(サーキット)自動詠唱(ロード)!!」
早速私は魔法少女に『変身』し、大家さんから手渡された『浮遊』の魔法陣をリーダーにセットしてトリガーを引いた。
カチリッ

フワッ
お?浮いてる?でも?
「あれ?あれ?」
思ってたよりも姿勢が安定しない。
「メグミちゃん!大丈夫?」
「あんまり大丈夫じゃありませーん!」
見学で体験した無重力区画みたいな最高にもどかしい感覚。
今、私絶対恥ずかしい格好になってる!
「イヤ!見ないで下さい〜!!」
「そんなこと言ってる場合じゃ、早く『浮遊』の魔法陣を解除して!」
あ、そうか。慌てて魔法陣をリーダーから抜いた。
そしてそのまま落ちた。

ドスンッ!
お約束のように大家さんの上に。

「あ痛〜っ!」
「すすす、すいませーん!!」
「いや〜怪我はない?」
「はい」
「初めての時みたいに上手くいかないもんだね」
「やっぱり練習しなくちゃですかね?」

その後、何回か試してみたけど大して結果は変わらず、その日は諦めて適当に切り上げた。

次の日、登校した途端、ランとコシカがものすごい勢いで話しかけてきた。

「メグ!聞いてよ!」
「ちょっといきなり何よ?」
話の内容は予想がついてたけど、一応、相槌を打った。
「昨日、変な事件に巻き込まれちゃったんだよ!」

「事件?」
「はい、メグさんと別れたあと駅前に向かう道を歩いていたら、突然変なオバケに襲われたんです!」
いつもおっとりのコシカがちょっと興奮気味だ。

「いきなりコシカとあたしの体が浮いちゃってさあ、もうどうなる事かと思っちゃったよー」
「はい、でもすぐに不思議な格好の少女が現れて…」
「そうそう、その子に助けてられてさ」
「何も言わずに立ち去って」

「結局ホロメ撮れなかったんだよねー、なんか近くにいた子も端末の調子が悪くてダメだったんだって」

やっぱりセンサーが効かないんだ。

コシカの方は魔法少女のことが気になってるらしい。
「小さくて可愛らしい子でしたよー、一体どなただったのでしょう?」

ごめん、私だ。

他にもその事件を目撃した人たちもいたみたいで早くもネットの個人発信の情報網でもちょっとした話題になっているようだ。

ランの話によると本当か嘘か分からない情報の書き込みも増えてきているらしい。

「!」
ここでひらめく。
多くの話題が出ている場所が分かれば、バグズの出没する場所も特定できるかも?

忘れないうちに大家さんに連絡した。
「…なるほど、センサーは使えないけど世間の噂話を集めることはできるんだ、試しにちょっと探してみるよ」

「さてと…」
情報収集は大家さんに任せるとして、2、3日寄ってなかった部室に立ち寄ってみることにした。

「メグミせんぱーい!!!」
早速、後輩のセイラが飛びついてきた。
「どうしたんですか、ここしばらく部室に来てくれなかったじゃないですか!」

蘭堂・R・セイラ。
フューリー大図書館附属学園
中等部の2年生だ。
ロウ族のちょっとだけ(本人談)いいとこのお嬢様らしい。

「ごめん、下手先の手伝いが長引いちゃって」
まとわりつくセイラをいつものようにふりほどきながら謝った。
「そう、それなら仕方ありませんわ」

因みに部の名前は『書架探訪部』。
大図書館にある数え切れないほどの書架を訪ね歩く事を目的とした部なのである。

実際はセイラの持ってきたお菓子を食べたり、レポートを手伝って!もらったりしているだけなんだけど。

折角だからここで調べられることでも調べようかな。

「セイラ、ちょっと調べて欲しい事があるんだけど」
「はい!何を調べるのですか?」
「その、魔法陣の事なんだけど」
「魔法陣?ファンタジー小説などで扱われる題材の事ですか?」
「うん、そうなんだけど調べて欲しいのは実際にあったやつの方」
「実際に?」
そう言っセイラはちょっと考え込むような顔をした。
あれ?私、思ってたよりも非常識な事言っちゃった?
「分かりました!探してみましょう!」
セイラは、手元の端末を操作して『魔法陣』についての情報を検索してくれた。

カタカタとタッチ音が時折つぶやかれるセイラの独り言と共に部室に響く。

しばらくして検索が終わった。
「ここ100年のデータを検索しました、「『魔法』『魔法陣』などで調べてみたのですが、有効な情報は見つかりませんでした」
「ありゃ意外とないもんだね」
「もうしわけありません…」
「いやいいのよ、ありがとね」
「でも手がかりになりそうな情報がありました」
「え?どんな?」

セイラの説明してくれた内容によると今から300年以上昔、コ族の旧帝国時代の末期、ほんの一時期だけ魔法陣(錬金術の
一環として)が研究されていたとのこと。
旧帝国の衰退と共に、錬金術は科学に分化して魔法陣を含む超自然的な要素は切り捨てられてしまったらしい。

「へー結構、古いものなんだね」
「はい、私も真面目に研究されていた時代があったなんて知りませんでした」

「そこでこの大図書館の蔵書コレクションなのですわ!」
「お、紙の本!」
「はい、ここはコ族由来のフューリー財団が運営している図書館、旧帝国時代の本もあるかも知れません!」
「さすがセイラちゃん冴えてるー!」
抱きつきたい気分だったが、やりすぎると後で面倒なのでガマンした。
「セイラもメグミ先輩に喜んでもらえて嬉しいです!」

問題はどう探すかか…
「今日は遅いからまた明日にしようか」
「私はメグミ先輩とならこれから一晩中でも良かったのですけど…残念ですが明日にします」

とりあえず、大家さんにも帰ったら伝えておこう。

何か分かればいいな。

(第03話終)
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